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2014年9月

2014年9月23日 (火)

秋の実りとヒガンバナ

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彼岸花は黄色く色づいた稲田の畦によく似合う。秋晴れの青い空と色づいた稲穂と彼岸花と。根に有毒成分が含まれていて、稲を荒らす小動物や昆虫を寄せつけないために、この植物を田の畦に植えたのは「農の知恵」。それが、秋の風物詩になったそうだ。

彼岸花は葉を茂らせることなしに地面からいきなり丈高い花茎がすっーと伸びて華麗な花を咲かせる。「葉なし」は「母なし」に通じたのだろうか?別名の曼珠沙華には、身を売って故郷と縁を切った娘の伝承がまつわりついている。

しかし、今は違った感性で受け止められているようだ。この花、気丈に一本立しているわけではない。たいてい十数本が寄り添って笑いさざめいている。おきゃんで、しっかりしているようで、にぎやかで、明るく、しかし群れるところは、今どきの女学生風、と言うと叱られるか。

彼岸花を見て振り向くと、今度は栗のイガがまるで寒山拾得みたいに笑っていた。

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2014年9月19日 (金)

秋の夕映え

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「釣瓶落としの秋の日」と言うが、このごろ太陽は西に傾き始めると、あっという間に地平線の向こう側に滑り落ちるように姿を消す。闇が下りてくるまでの、ほんの10数分か20分のあいだ、空を彩る色彩のショーはまことに華麗にして厳粛。

ゲーテの色彩論を引き合いに出すまでもなく、大気中の黄系統の色彩は「大気の濁り(曇り)を介して眺めらた光」で、大気の不透明度が増せば増すほど黄色はオレンジ色から橙色、そして深紅へと深まってゆく。ゲーテは真紅(至高の赤)へと「高まってゆく」と言う。秋の日没の情景を見ていて「厳かな」気持ちになるとき、ゲーテの色彩論が説得力を以って迫ってくる。

秋の夕映えが美しいのは、寒気と暖気が複雑に交錯して地平線を覆っているからだろうか。茜色の夕空に葉を落とし始めたケヤキやメタセコイアが美しいシルエットを浮かび上がらせている。その凛とした風情が齢を重ねるごとに心に沁みるようになってきた。

2014年9月15日 (月)

黄色ヒガンバナ

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「黄色ヒガンバナが咲きました」とご近所の鳥好きさんからメールをもらった。昨日、通勤の道を少しばかり遠回りした。今年も例年と同じ場所(羽鷹上池の岸)で、黄色ヒガンバナに「おはようございます」と挨拶した。

黄色というよりオレンジ色もしくは金色。それが年々広がりを大きくしていた。来年の秋には、池の北側斜面全体が黄色ヒガンバナで覆いつくされるかもしれない。

黄色ヒガンバナは鐘馗スイセンまたはリコリスが「正式の名前」らしい。しかし、ヒガンバナ科ヒガンバナ属なんだから、「黄色ヒガンバナ」は「由緒正しい俗称」だ。

それにしても何で「鐘馗」なのだろう。下向きに長く伸びる花糸(雄蕊)を鐘馗さんの髭に見立てたのか、弧を描く6片の花弁を冠と見立てたのか、いずれにしろ昔の人は「見立て」が上手だ。


2014年9月 9日 (火)

お月見

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昨日は十五夜、仲秋の名月。縁側に小机を出して、芒(ススキ)の花瓶のかたわらに団子を載せた三方を飾って、家族でお月見を楽しむ、そんな風習がまだ残っているのかしら。

昨日、繁華街の和菓子屋さんの前に月見団子を求めて長い行列ができていました。ちょっと心和む風景。できたらお母さんの手作りの月見団子がいいですね。子どもたちといっしょに団子を作ってみたら、いいコミュニケーションの機会になるかも。

昔むかしわたしが子供だった頃、わが家ではお月見のためにおはぎを作って、晩ごはんのかわりに(?)おはぎを食べた。男兄弟4人がそれぞれに子供のこぶし大のおはぎを3つづつくらい食べたから、さぞかし物入りだったろう。めったにない贅沢だった。

下の写真は、月ではなく、日の出。風船カズラとのコントラストに心が和みます。

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クルクマ その後

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クルクマ、こんなに美しい花が3つも咲きました。

2014年9月 7日 (日)

デュランタ・タカラヅカ

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学習センターへは悲田院町の狭い路地を通り抜けていく。昔からの住民さんたちが家の周りにたくさん鉢植えを置いて、花を育てておられる。狭い町内で隣近所仲良く暮らしてゆくための生活の知恵がそうさせているのだろう。

何でもない些細なことが気になる狭い空間に、気持ちの和みをもたらすための無意識の知恵。東京でも、大阪でも、大都会の片隅に迷路のように交錯している路地には決まって見られる光景だ。

これは「デュランタ・タカラズカ」という花だが、花弁の周りに白い縁取りのある集合花。紫の花房がつややかな緑の葉と美しいコントラストを見せている。

わが家のヴェランダにもと一鉢買って帰ったが、「このごろ宝塚にご執心やからね」と余計な一言を喰らった。

2014年9月 4日 (木)

ダチュラ(シロバナチョウセンアサガオ)

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モノレール少路駅前のロータリーの植え込みに咲いていた大輪の白い花。早速カメラに収めたが、数日後に根こそぎきれいに抜かれていた。

「なぜ?」と怪訝に思っていたが、理由らしきものがわかった。図鑑によれば、この植物は「ダチュラ」(学名)といって、全草に猛毒(強烈な幻覚作用)があって、誤って服用すると強度の意識障害を引き起こすそうだ。事情を知っている人がきっと公園課に連絡して、「駆除」されたのだろう。

「ダチュラ」は通称「チョウセンアサガオ」とも呼ばれている。ダチュラ属の植物は多種多様。黄色の花が美しいエンジェルトランペット(木立チョウセンアサガオ)もそう。取り扱いはすべて、要注意だ!

華岡青洲はこの「チョウセンアサガオ」や「トリカブト」の成分を調合して、1835年に日本で初めて乳がんの全身麻酔手術を成功させたそうだ。

折も折、「脱法ハーブ」(「危険ドラッグ」)が、次々と大惨事を引き起こしている。ゆめ「チョウセンアサガオ」を悪用することなかれ!今、空き地にさかんにはびこっている「ワルナスビ」も全草、猛毒だそうだ。

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上の写真は、つい数日前に小金井の野川公園で見かけたワルナスビ。


アスター(エゾギク)

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8月から9月にかけて、花屋さんの店頭でいちばん目を引くのはアスター(エゾギク)。ヨーロッパの花屋さんでは特にそうだ。

可憐で、華麗。透明感があって、少し乾いた感じ。まっすぐに背筋の伸びた立ち姿がいい。原産は中国だそうだが、どちらかというとヨーロッパ的。

といっても、アスターと呼ばれる花にはたくさんの種類があって、シオンのような通常「秋の野菊」と呼ばれているのもアスターだ。

上の写真で示したような「アスター」の名で売られているのは、和名を「エゾギク」というらしい。園芸品種で花色は多彩、青、紫、赤、白、ピンク、いずれも花芯が鮮やかな黄色。

アスターはギリシア語で「星」、ドイツ語では「星の花(Sternblume)」と言う。広大な牧草地に無数に散らばっている花の、黄色い花芯から青、紫、赤、白の花びらが放射状に広がるさまは、さぞ満天の星を見るようだろう。

恋占いをする花は「星の花」。ゲーテの『ファウスト』のなかでグレートヒェンが「私が好き?嫌い?」とつぶやきながら、星の花びらを一片一片むしり取ってゆく。

写真の「エゾギク」がその「星の花」だったら、花びらの数が多すぎる。たぶん、もっと花びらの数が少ない「シオン」のような目立たない花だったのではあるまいか。

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