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2014年3月

2014年3月31日 (月)

近衛の桜

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ここ五年ばかり、京都御苑の桜が咲き始めるのを待ち兼ねるように京都に出かける。「近衛の桜」は何と言っても枝垂桜(糸桜)。それぞれの樹ごとに、種類も花の咲きぶりも、色彩も異なっている。立ち並ぶ大樹からまるでなだれ落ちる滝のような薄紅、そのグラデーションは見事だ

明日から四月という今日、長らく待ちわびた春をこの眼で確認しようと近衛庭園を訪れた。桜はすでに八分咲き。暖かな午前の日差しを浴びて、枝垂桜の細い枝が微風にゆらゆら揺れると、まわりに桜のかすかな「匂い」が広がった。

2014年3月30日 (日)

モズ

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近くの羽鷹公園を散歩していたら、雄のモズが2メートルばかり先の木の枝の、目線の高さに来て止まった。幹の蔭に身を隠すようにして、こちらのほうを窺っていた。

これが、いつもは高い梢のてっぺんに止まって、あたりを睥睨(へいげい)しているあの「猛々しい」モズだろうか。無心のつぶらな瞳を見ていると、「猛々しい」と思うのは、やっぱり人間の身勝手な偏見に過ぎないとあらためて思った。

2014年3月29日 (土)

ファンタージエンのヨシガモ王子

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ヨシガモは流れるように音もなく静かに池の面を滑ってゆく。その身ごなしといい、光り輝く羽毛の色といい、カモ類の中では際立って優雅なたたずまいで、いつまでも飽かず眺めていたくなる。

頭部の光沢あるエメラルドグリーンは、光線の角度で輝くような若草色から深いマリーンブルーまでたえず微妙に変化する。そして、頭頂から項(うなじ)にかけての明るい褐色の帯と、喉元のベージュ、その下の黒の輪との対照が美しい。胸のふくらみは細かなアラン模様。

尻尾には、風切り羽が優美に弧を描いて垂れている。宮廷の王子の装いを思わせるものだから、ついつい魔法使いの呪いでカモに変えられた流謫(るたく)の王子ではないかと思ってしまう。

千里中央の「木漏れ日の道」を下って、10段ばかりの階段を降りると長谷池。私は千里中央まで出てくると、自然と長谷池のほうに足が向いてしまう。そこがヨシガモたちのエリアだからだ。そして、「都会の真ん中にこんなところが」と驚くほど静かな池の周辺は、摩訶不思議な気韻が交錯する「ファンタージエン」(ファンタジーの世界)かと思われて、しばし現実を忘れさせてくれるのは、何と言ってもヨシガモたちのお蔭なのだ。

2014年3月24日 (月)

ウグイス

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「これがウグイスです!」

そんな写真をこれまで撮れないできた。ウグイスらしき小鳥は何度も見かけたし撮影もしたが、ムシクイ類とウグイスは、声を聴かなければ区別するのは難しい。

10日ほど前に、近くの羽鷹下池の岸の枯れ葦の中を、さえずりながら動いているウグイスを見かけた。しかし、急ぐ通勤途上のこととて撮り逃がした。とはいえ、「さえずり」で、これは間違いなくウグイスだと確認できたのは初めてだった。

今日は自宅マンションのヴェランダから芽吹きを待つブナの木の高い枝でさえずっているウグイスの姿をはじめてカメラに収めることができた。小型デジカメの低倍率のズームで撮ったのでピントは甘いが、胸をはって「これがうぐいすだ」と言えるのが嬉しい。

朝焼けの空に描かれたクレーンの幾何学模様を見ながら、半時間ばかりかけてストレッチ体操をしているのがこの頃の日課だが、2月初旬以来ヴェランダ前の梨谷池の岸の茂みで笹鳴き(地鳴き)するウグイスの声を聴きながら、明るみが次第に空全体に広がる情景を楽しんでいる。ウグイスが鳴きはじめる時刻が日に日に早くなってきている。今はきっかり6時半。

いまでは練習のかいあってか、そのさえずりは見事なソプラノだ。高い木の梢を枝から枝へと渡りながら鳴く。オクターヴを変えながら、ときには声を転がすように驚くほど高く澄んだ大きな声で歌う。「ホホホ・ホー・ケッキョ・ケッキョ。ホー・ケッキョ」と鳴く。

2014年3月23日 (日)

朝の幾何学

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朝6時過ぎに起床すると、すぐヴェランダのカーテンを開ける。すると、朝焼けの空に向かってそそり立つ数機の巨大なクレーンが目に飛び込んでくる。一気に眠気が吹き飛ばされる。ヴェランダ前の梨谷池をはさんで、廃校になった府立少路高校の跡地では、いま大規模なマンション団地が造成中なのだ。

朝焼けの空をバックにクレーンの鋼鉄の支柱が、矩形と三角形で構成された幾何学模様を描き出している。自然物と人工物の鮮烈なコントラスト。ふと「マンションが出来上ると、空が狭くなるな」と思う。

しかし同時に、目の前の幾何学模様は自然に向かって人間の意志と力をせいいっぱい果敢に主張しているようで、わたしは「嫌いではないな」と思う。ときには美しいとさえ思う。7時を過ぎる頃には、この幾何学模様がゆっくりと音もなく変形し始める。クレーンはまず直立してから、やおら深く身を傾け始める。まるで生命を吹き込まれたようにロボットのように。一日の仕事の始まりだ。幾何学模様が崩れてゆく。朝焼けの空が、日常の空に戻る瞬間である。

2014年3月18日 (火)

信楽と薔薇

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大輪のピンクの薔薇。薔薇の花が信楽の花入れに合うとは意外でした。

茜色の夕焼け空みたいな土肌に薄緑の灰釉が雲のように広がって、白い石ハゼが降りしきる桜の花びらのようです。そんな風景に薔薇が不思議に映えていると思いませんか。

私が選んだ信楽の中ではいちばん好きな自慢の花入れ。こんなふうに花を生かしつつ、自分も生かすのは、自然に根差した焼き締め(陶器)の力ですね。

早春の花々

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ご近所で咲き始めた早春の花々、ユキヤナギ、ミモザ、オオイヌノフグリ、そしてそのほかたくさんの名も知らぬ野の花々。今日3月18日、道端で出会った花々のいくつかです。

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2014年3月15日 (土)

荒れ野の白梅

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私の住むマンションの近くには、住宅(マンション)の建造を待つらしい空き地がぽつぽつ散在していて、そこは市街地農地の登録をしているからか、レモンやミカン、桃や梅、雪柳やミモザの苗木が「申し訳」に植えられている。白梅の木にしても、手入れが行き届かず剪定もされていないから、周囲の丈高い雑草に負けまいと奔放に枝を伸ばしていて、日本画に描かれた枯淡な白梅とはまったく違う鬱蒼とした趣きを呈している。

それでも春になると、けなげにたくさん過ぎる(?)花をつける。サクラの「はなやぎ」もない。苔むした老梅のひねた枝に漂う「幽玄」もない。しかし、花を待つ心をしっかりと受け止めてくれる「荒れ野の白梅」である。

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