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2013年11月13日 (水)

りんどう峠

20131112_018

島倉千代子さんが亡くなった。私と同世代の人たちは、この世界がずいぶんと寂しくなったような気がしているのではなかろうか。彼女の歌では、「りんどう峠」「からたち日記」がなつかしい。

「りんりん りんどうの花咲くころさ 姉さは馬こでお嫁にいった りんりん りんどうは濃むらさき 姉さの小袖も濃むらさき ハーイノ ハーイノ ハイ」 花嫁を乗せた馬の轡(くつわ)を取る娘の掛け声が峠道に響き、ゆっくりと青い空に消えてゆく。お千代さんの声が、馬につけた鈴と響き合った。

「この世の花」というラジオドラマが一世を風靡した、と思っていた。ウェブで調べてみたら、そんなラジオドラマはなかったらしい。『明星』という雑誌の連載小説が大ヒットし、松竹で映画化された。その映画の挿入歌が小説よりも映画よりも大ヒットしたのだった。

個人的な思い出で恐縮だが、小学生だったか、中学生だったか、『この世の花』を映画館で一人で見た。(昭和20年代から30年代のころ阪急の豊中と岡町に間に「松竹座」という映画館があった。)小学生が何でまた一人でそんな映画を見ていたのか。奇異な感じもするが、事実だ。ストーリーなどはまったく憶えていない。お千代さんの声だけ、今も鮮明に記憶している。

たまたま昨日のこと。間もなく消えようとしている近くの里山の風景を、せめて瞼の裏にでも残せるものならと、だんだん畑の畦を見て歩いた。冷たい風が吹いていたが、畑のすみにりんどうの花がたくさん咲いているのを見つけた。野生のりんどうではないと思うが、野におかれたリンドウはこんなにもたくましく艶やかなのだと、今さらのように驚いた。

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