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2012年1月

2012年1月17日 (火)

Hさん、ごめんなさい。

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夕刻が急速に薄闇を広げ始めたころ、神戸からの帰り、箕面線牧落駅で降りてわざわざ千里川にまで足を伸ばした。川沿いを下って帰宅の途中、野鳥仲間のHさんとばったり。「いましたか?」とHさん。「いやぁ、ダメです」と私。「ここへ来るまでに2羽見ましたよ」とHさん。「こんな時刻にですか。幸運でしたね」と、私は半信半疑でほとんど「聞き流した」のだった。

Hさんはいつもこの道で私と会うと、自分はカワセミを見たとさらっと言われるのだ。そんなとき、私は決まって「今日もいなかった」と落胆している。私は「Hさん、見まちがったんじゃないの?」とは口に出して言わないが、心では半分そう思っていた。

ところが今日、Hさんと別れて数歩行ったところで川べりの茂みに青いものが見えた。自分の目を疑った。「まさか」と思った。「Hさん」と呼び返すぶことはできない。私は息を殺し、目を凝らした。やっぱり、まちがいなくカワセミだった。

「Hさん、いました、いました。あなたの言うとおり。疑って、ごめんなさい」と心の中で謝りながら、カメラのシャッターを押し続けた。暗いから、どうしてもピントが合わない。目を凝らし続けたので、涙が出てきた。「さあ、存分に撮ってください」と言わぬばかりに、カワセミはその場を動かない。闇が深くなった。私の方がカワセミを残して、その場を去った。

100メートルばかり行ったところにもう一羽いた。もう写真には撮れなかった。Hさんの目もことばも正確だったのだ。Hさん、ごめんなさい。

2012年1月15日 (日)

カワラヒワ

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この冬は勤めがあって、バードウォチングは思うに任せない。たまに出かけてもなかなか野鳥に出会えない。ちょっとさびしい今年の冬である。こちらの時間が減ったのに、野鳥の数が減ったように思うのは、例によって勝手な思い込みだろう。

昨日、曇り空の冬日。千里川沿いを牧落のパン工房<アビアント>まで歩いて出かけた。野鳥たちは明るい日射しが好きだから、今日は仕方がないかと諦めかけたとき、川上から川下へと「上水田橋」の下を水面すれすれに潜り抜けて飛び去った鳥がいた。あの速さ、一直線の飛跡、カワセミに違いないと思って、急いで川下へと戻ったが、カワセミの姿はもうどこにもなかった。あるいは幻影か。

千里川を離れて「稲公園」に入ったところで、ニレの高い梢にカワラヒワがいた。「こんなところにいたのかい、ヒワ君」とまるで旧知に再会したかのように、思わず顔がほころびた。

カワラヒワはニレの実が好きらしい。太いくちばしの縁に、ニレの実の莢(さや)をいつもくっつけている。人間で言うと、ビールの泡を口のまわりにくっつっけているお行儀の悪い酔っ払いみたいなものだが、カワラヒワ君についてはご愛敬と言っておこう。

2012年1月14日 (土)

ロウバイの匂い

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今はモノレールの駅名にもなっている「少路」地区は、10年前に再開発が終わって中高層のマンションが立ちならぶ住宅地。私の住むマンションも少路地区の一劃を占めている。

しかし、私が桜井谷小学校に通っていた昭和20年代から30年代の初めは、旧桜井谷村の一集落。その少路集落を通り抜け、千里川に架かる小さな木橋を渡ると、そこはもう鬱蒼とした島熊山の山中、桜井谷小学校の校区のいわば「奥座敷」という感じだった。

同じクラスの坂本君は少路の在。農家の子で、小柄できかん気な腕白だったと記憶している。その坂本君(なぜなら、表札に彼の名前が書かれている)の家の庭に、いまロウバイの花が満開だ。

年明けのこの時期、ロウバイの花の匂いがいちばん早く「近づく春」の訪れを感じさせてくれる。もうここ20年くらい、この季節には必ず坂本君の家のそばを通って、庭のロウバイの匂いを胸いっぱいに吸い込むことにしている。そして、ときどき1,2輪の花をもらって、ポケットに忍ばせて帰る。そんな現場を見つけたら、坂本君は怒鳴るだろうか?

家に戻ると、手のひらにのせて、時のたつのを忘れていつまでも匂ったり眺めたりしている。そんなときふと「坂本君は今はどんなふうに変わっているのかな・・・」と思う。小学校卒業以来、一度もあったことのない坂本君である。

2012年1月 4日 (水)

宮山の森と春日神社

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正月二日、地元の春日神社に恒例の初詣。こじんまりとして地味な神社だが、豊中市北部の桜井谷旧六ケ村の鎮守の神様として千年以上の歴史がある。普段は地元の人が通りすがりに拝礼するだけで、ひっそりとしている。社殿の後ろに広がる森が、四季折々に美しい。

お正月の三ガ日にはおみくじや破魔矢も売られ、初詣客で結構な賑わいを見せる。数年前にはふるまい酒も出たし、参道の狭い松並木には縁日の屋台も軒を連ねたが、今はなくなった。規制が厳しくなったのだろうか。

余談だが、ハレ(晴)とケ(褻)が綯い合わさっていてこその祭り(祀り)だが、衛生やら防犯やら安全やらが優先で、生活臭というか泥臭さが失われて行くのはいささか寂しい。写真の青いコートのおじさんは警備員さんだ。おじさんにはもちろん「ごくろうさま」と言いたいが、こんな小さなお社には似つかわしくない。

この春日神社と宮山の森は、小中高の子ども時代を通じて、私にはもっとも広い意味での「遊び場」だったし「隠れ家」だった。春には全山で薄紫のヤマツツジが咲き、初夏にはヤマモモの10メートルを超す大樹が濃い赤の実をつけた。

昭和30年代に森が宅地として切り売りされる以前は、広さが今の1・5倍はあった。原生林の植生は多様で、中に踏みこむと暗いほどさまざまな木々が生い茂っていた。森はすり鉢状で中央が窪地になっていて、積もり積もった落ち葉の下に湧水がキラキラ光っていた。

友だちと連れだって、「探検」と称して森の中をさまよったり、集めた木切れや縄で木の上に「小屋」を作ったりした。お気に入りの大きなサルスベリの木があって、よく登った。木肌がなめらかで枝はしなやか、折れないから木に抱きついたりぶら下がったりして遊んだ。「木に甘えた」と言ってもいいかもしれない。森は包容力があって、訪れる子どもたちを抱きしめてくれた。

さまざまな昆虫や小動物もいた。刺されたり咬まれたりもした。夜になると真っ暗闇の奥からフクロウの声が響いてきた。怖かった。それでも子どもたちはみんな「森」が好きだった。森が主役で、神社は脇役みたいなものだった。夏祭り、秋祭りの賑わいも、森の闇を意識しているからこそ、心が躍った。

上級生の腕白が神社の灯篭に登って遊んでいて、倒れた灯篭の下敷きになって死んだことがあった。それでも子どもたちにとっては変わらず、森と神社とは心と身体の拠り所だった。私には初詣は地元の春日神社がいちばん心に適う。

2012年1月 3日 (火)

オナガガモ

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目もと涼しいこのカモはオナガガモ(尾長鴨)。ぴんと伸びた尾羽、襟元から胸にかけての純白の羽毛。何とも気品を感じさせるカモですね。元旦に服部緑地公園の池で見かけました。

ニコン P500

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正月休みになって、このところ「飽きもせず懲りもせず」野鳥を見に出かける毎日だ。というのも、年末にまあ言わば「はずみで」ニコンのCoolpix P500を買ってしまったのだ。これまで愛用してきたP90の上位機種で、望遠が24倍から36倍にアップした。「これで迫力のある写真が撮れるぞ」とルンルンだ。

そのカメラを持ってバードウオッチングに出かけた最初の日、お隣の梨谷池でカワセミが岸の茂みに身を潜めているのを発見した。梨谷池でカワセミを見るのは1年ぶりくらいだった。枯枝の茂みに光沢のあるブルーが見えたとき、ほとんどパニック。おかげで写真は撮りそこねたが、P500のスタートを祝福された気分だった。

翌日、カメラを持って出かけようとすると、マンションの階段脇の立木にジョウビタキのオスが止まっていた。頭部のグレー、眼過線の黒、腹部のオレンジの鮮やかなコントラスト。ゆっくりとP500のシャッターを押した。ところが、戻ってPCのモニターで見ると、下にご覧の通りピントが甘かった。

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望遠の倍率が大きくなった分、ゼロ・コンマ秒の単位でP500の方が焦点合わせに時間がかかるようなのだ。オートフォーカスの小型機で高ズームというのはいささか注文が大きすぎる。そういう難点があって当然だ。とはいえ、ちょっとだけ冷や水を浴びせられた気がした。

気を取り直し今日も出かけて、千里川の川べりの茂みにいたシジュウカラを撮ったのが一番上の写真。それでもまだピントが甘い。機械も連れ立って歩けば生身の伴侶、それなりの付き合い方があろう。P500が手のひらに馴染むには、いま少し時間がかかりそうだ。

2012年1月 2日 (月)

丹精こめて、というわけでもないですが・・・

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丹精こめて、というわけでもないですが、それでもさりげなく愛情と水をかけてやっているヴェランダの花たち。家人のいささか投げやりな「愛」に、それでも健気に応えてくれて、寒さのなかいま花ざかりです。

吹きっさらしの外にはゼラニウム、窓の内側にはシクラメン。

寒さのせいで鉢植えのいくつかは冬の内に枯れてしまいます。ところがどっこい、枯れてしまったのは茎だけで、根は土の中でちゃんと生きていて、暖かさが戻ってくると、地面からひょっこり緑の新芽が顔をのぞかせて、びっくりさせてくれることも多いのです。

今年もそんな<芽吹きの年>となりますように!

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