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2011年3月 5日 (土)

「月日星」という「聞きなし」

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「イカルの美声」の記事で、イカルが「ツーヒーホー」と鳴いていたと書いた。本当に「ツーヒーホー」と鳴いていたかどうか?(記事を読まれた方には申し訳ないが)いささか怪しい。耳にした野鳥の鳴き声をそのまま記憶によみがえらせることは至難の業、ましてやそれを文字化することはほとんど不可能だ。

したがって<意味のある文字列>として<聞きなす>ことが古来行われている。イカルの鳴き声の「聞きなし」は、「月日星」「お菊二十四」だと本山賢司氏の『鳥類図鑑』に書かれている。「月日星」という「聞きなし」を知っていたから、私には「ツーヒーホー」と聞こえたのだ。

ちなみにメジロの「聞きなし」は「長兵衛・忠兵衛・長忠兵衛」、フクロウの「ホーホー」という声の「聞きなし」は「ボロ着て奉公」。ウグイスの「ホーホケキョ」、スズメの「ピーチクパーチク」は有意的な文字列ではないから「聞きなし」とは言わない。*「ホーホケキョ」は「法・法華経」の「聞きなし」という説もある。

「聞きなし」自体は楽しいが、いったん「聞きなし」を知ってしまうと、そうとしか聞こえないところが悲しくもあれば、怖くもある。「聞きなし」に似た習俗は、人事万般にも及んでいるからだ。

今度は鳥の姿を見ずに鳴き声だけを<虚心に>聞いてみよう。

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コメント

そうですよね、そうとしか聞こえなくなります。
普通、電話の音は「ジリリリ」とか「プルルル」とかで表しますが、上の子は小さい時、「ニモニモニモ」と言ってました。「そうか〜、そう聞こえるんか…」と妙に納得し、面白かったことでした。

「ニモニモニモ」いいですね。電話の音、いつまで経っても馴染めませんが、「ニモニモニモ」と鳴ってくれたら、電話が楽しみになるかも。
むかし教授会の開会中に突然「象さん、象さん、お鼻が長いのね」という携帯の着信音が高らかに鳴ったときには、みんな一瞬キョトン、それから大爆笑でした。

初めまして、いきなりお邪魔させていただきます。
先日、長野県に旅行に行った際、面白い事にコマドリが盛んに囀って居る中、対抗するように「ツーヒーホー」とゆっくり鳴いている鳥がいました。いかんせん森の中から聞こえるだけで、姿は全く見えません。
このツーヒーホーだけを頼りに、検索していましたら、こちらのサイトに遭遇しました。
おかげ様で、かなり正体に近づいたと安堵しました。
図鑑をひっくり返しても、イカルの声でツーヒーホーは書いていないので困っておりました。
まず間違えないと思います。ありがとうございました。

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