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2010年10月27日 (水)

ブロッケンに登る

中部ドイツ(ハルツ地方)のブロッケン山に登ることが、今回の旅の目的の一つだった。ただハルツ狭軌鉄道(HSB)のSLに座っているだけだから、「登る」などというのもおこがましいが・・・。

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ゲーテは、1777年12月10日雪中のブロッケン登攀を試み頂上をきわめた。ゲーテの影なりと遠目に見たいと思った。

当時としては、ガイドも二の足を踏む大胆な企てで、途中からは単身の登攀となった。若さに任せて、とはいえ苛酷な体験だったが、得るところは大きかった。

ブロッケン山は中部ドイツの最高峰。とはいっても標高1142メートルで六甲山とさして変わらない。ただ、地勢のせいで霧の名所。年間300日は霧がかかっているそうだ。

その朝、麓の町ヴェルニゲローデはからっと晴れていたが、ホテルのカウンターで訊くと「山頂は3℃です」とのこと。「寒そう」と怯む家内を強いて、SLに乗り込んだ。おおよそ800メートルの標高差を登るにつれて、霧が濃くなった。頂上はやはり霧雨があたりを蔽い、山頂駅の周囲には何も見えなかった。冷たい風に思わず肩をすぼめた。ゲーテが登った12月のブロッケンの厳しさを思った。

霧が晴れた束の間、陽に照らされた下界が見えた。「秘密に満ちて くっきりと(geiheimnisvoll offennbar)」とゲーテが歌った景観が眼下に広がっていた。

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コメント

わーlovely
続く、ですよね、ですよね??
「ブロッケン現象」の…見えましたでしょうか?
…すみません、ゲーテよりも気になりますcoldsweats01

「続き」はじつはないのです。ごめんなさい。寒かったので、車内販売のシュナップスを飲んで・・・頭の中も外も霧が立ち込めて・・・
霧状の大気の中に虹の光輪に囲まれた自分の影が映るのがブロッケン現象ですね。ブロッケン山では見られませんでした。これから毎日、雲を眺めていたら、いつかそんなものが見えるようにならないかな?

はじめまして。ブロッケンへは、いつ頃行かれたのでしょうか?
私は7月に行って来ましたが、山頂も暑かったです。写真と同じ、"99 222"号機のSL牽引の列車にも乗りました。
霧が発生すると、名前の通りブロッケン現象も見られるのですね。

SILVER KRISさん。ブロッケンの美しい写真、懐かしく拝見しました。私たちは、9月17日にブロッケンに登りました。快晴の山頂にも立ってみたかったのですが・・・

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» ドイツ&北欧3カ国の旅・その16、ハルツ狭軌鉄道2 [世界の車窓より]
 2010年7月8日(木)9:20頃、 Harzer Schmalspur-Bahnen (ハルツ狭軌鉄道)のWernigerode(ヴェルニゲローデ)駅ホームに、2番列車の客車が入線しました。客車の年代は不明ですが、オープンデッキ式のアンティーク客車でした。  蒸気機関車の動態保存運転は、牽引する客車もSL時代の車両であれば、より臨場感があっておもしろいです。日本ではやむを得ず 12系客車 を使用していますが、新し過ぎて 蒸気列車 と呼ぶ..... [続きを読む]

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