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2010年3月 1日 (月)

心の自彊術 ― アラン『幸福論』

この1年、週に一度千里中央の「自彊術」教室に通っている。インターフェロンの副作用で体力・気力の著しい衰えを自覚したとき、これではいけないと通い始めた。全身のこわばった関節を動かして、「気」(血液、リンパ液、+アルファ)の流れを促進する体操である。教室に通うのは週一回だが、体操は毎日続けている。インターフェロンを1年半何とかやり遂げられたのは、自彊術のお蔭だと思っている。

本当は一日2回するべきところなのだが、今のところ1回しか出来ない。「1日2回を続けたら、元気なままでぽっくりと往けますよ」というのが教室の先生のお言葉。呵呵大笑。この気持ちのゆとりが嬉しい。

このごろアランの『幸福論』(原題は『幸福についてのプロポ』)を折にふれて覗いているが、まことに<心の自彊術>といった趣きがある。邦題は『幸福論』だが、「論」ではなく「術」と訳した方がよかったかも知れない。

今日、自彊術の帰り北緑丘の千里川沿いまで足をのばして小鳥の姿を探しながら歩いていると、雨が降り出した。傘を持たずに出たので、濡れそぼって自宅近くの喫茶店に入った。『幸福論』」を開いて「雨の中で」という章を読み始めた。

「ほら、雨がちょっとふってきた。君はまだ通りにいるので、傘を広げる。それでいい、それだけのことなのだ。「また雨か、なんということだ。ちくしょう!」と言ったところで何の役にも立つまい。そう言ったところで、雨のしずくや、雲や、風が変わることはまったくないのだ。どうせ言うのなら、「ああ!結構なおしめりだ!」となぜ言わないのか。(・・・)そう言うことは君にはいいことなのだ。体中に張りが出てきて、ほんとうに温まってくる。なぜなら、それこそが、どんな小さなよろこびでも、よろこびの動作のもつ効き目なのだから。(下線は筆者)」

幸福論 (岩波文庫)

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コメント

読み方、「じきょうじゅつ」と読むのでしょうか?
「幸福論」、読んだことありませんでした。いいですね〜。
家人は最近、「仏教」にはまってますが…。
感覚的にこれと似てるような…。

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