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2010年1月30日 (土)

天の鳥船(あまのとりふね)

民俗学者谷川健一氏の『女の風土記』(講談社学術文庫)の中に、山口県豊北町の土井ケ浜から川鵜(かわう)を抱いた少女の埋葬骨が出土したことに関連して、次のような記述がある。

「古代には天の鳥船(あまのとりふね)といって、鳥は死者のたましいを運ぶ舟に見立てられたが、ここに川鵜がえらばれたというのは、特別に意味があったようである。鵜は水にもぐる習俗をもっているところから、水底にあると信じられている冥府とつながりをもっていると古代人は考えたらしい。」

カワウを抱いて葬られた少女は、どんな少女だったのかと想像しつつ、カワウという鳥の姿をぜひいちど見てみたいと思っていた。

昨日、千里川で一種異様な迫力でこちらの視線を引きつけた水鳥がいた。その姿が何とも奇怪だった。ほかの水鳥と違っているのは、水面下にしばらく潜っていて十数メートルも離れた場所にひょっこりと姿を見せることだった。カメラに収め自宅のPC画面で、カワウであることを確認した。

「この土井ケ浜の少女の親も、娘のたましいが迷わないようにと鵜をしっかりと抱かせていたのではなかったか」との谷川氏の文を読み、カワウの姿を思い浮かべると、心はいつしか古代世界へ引き込まれていくかのようだった。

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コメント

え、千里川にカワウがいるんですか?本当にぃぃぃ?
と言いたくなるくらい、意外でした。
よっく見つけましたねー。さすが、「観察者」
今日、久々に千里川でカワセミとコサギを見ました。写真はないですが…。昔と同じ感動。
鳥と冥府につながりがあろうとは思いもしませんでした。
見られるものなら、千里川で見たい!

今日お昼ころ、北緑丘の千里川でまたカワウを見ました。川面を飛び立って北の方へと去ってゆきました。翼を広げるとアオサギくらいの大きさ、首から下は翼も胴も黒。一昨日撮った写真は、白っぽく見えていますが、黄昏れてきた時刻だったので、光量が足りなかったのでしょう。
同じ一羽だったと思います。群れからはぐれて、千里川にやって来て居ついてしまったのかも。

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