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2009年8月 9日 (日)

花火

昨晩、ドーンドーンと連続する炸裂音を耳にしてベランダに出ると、南の遠い空に打ち上げ花火が見えた。「なにわ淀川花火大会」とのことだった。カメラを向けたが、何といっても遠い。打ち上げ花火の巨大な火の玉をまじかに首が痛くなるほど真上に見あげたのは、いつのことだったか。花火と人込みの火照りを楽しめるのは、若さの特権かもしれない。

打ち上げ花火には、うちわ片手の若い女性の浴衣姿がよく似合う。夏の夜空を一瞬あざやかに彩ってたちまち闇に消えてゆく花火だが、花火に託する思いはひとさまざまだろう。

私は、アンジェイ・ワイダ監督の『灰とダイヤモンド』(1956)で見た花火が忘れられない。映画は、第2次大戦直後のワルシャワで党幹部シチューカを暗殺する若きテロリスト・マーチェック(チブルスキー)の鮮烈な生と死を描いていた。銃弾を受け倒れ込むシチューカの背後で、対独戦の勝利を祝う花火が次々と打ち上げられる。花火が消えてゆくと、夜の闇はいっそう深い。マーチェックの生そのものが、花火だった。 

写真は自宅マンションのベランダから望遠で撮った。

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