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2009年6月21日 (日)

里池の自然と気が合うこと

わが家のヴェランダのすぐ前に、かつて豊中市北部に多かった灌漑池(私は「里池」と呼んでいる)の一つである「梨谷池」が広がっている。私たちがマンションに引っ越してきた25年前には周囲をぐるりと緑に取り囲まれていた。今は対岸に別のマンションが建ち、駐車場もできている。それでも春にはミモザや野イバラが池に雪崩落ちるように咲き、エノキ、ケヤキ、ポプラ、ハンノキ、ヤマナラシ、アウチ(栴檀)などの樹々が四季折々に美しい表情を見せてくれる。うだるような暑さの夏も、風が梢を吹き抜けていく日には葉ずれの音が耳に心地よい。秋にはとりわけ黄葉が家の中まで明るく照らしてくれる。小鳥のさえずりが聞こえてくると、ヴェランダに出て手すりから身を乗り出して、声の主を探す。こうもりがヴェランダの天井を塒(ねぐら)にしていたこともある。夕方になると、どこからともなく帰ってきた数十羽のシラサギがハンノキの高い樹冠にまるで白い花のように浮かび上がる。キンカンの実をヒヨドリに食われることもあれば、雀がヴェランダのバラの茂みで死んでいたこともある。ヴェランダの花たちはまちがいなく、梨谷池の自然と気(呼吸)を合わせることで生命を輝かせている。里池の小さいけれど豊かな自然のかたわらに<暮らして>みてはじめて、私たちの生活もまた誕生と死、成長と腐敗という自然の大きな循環の中に組み込まれていることを身をもって教えられた。

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