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2009年6月15日 (月)

くちなし

初夏の明るい日ざしを受けて、くちなしの花があっけらかんと咲いている。リルケの口真似をすれば、「くちなしが陽ざしに向かって『私は白い』と叫んでいた」。くちなしの花には、<けれんみ>もなければ<つつましやかな羞恥(はにかみ)>もない。つまり、奥行きがないのである。この印象は、いったいどこから来るのだろう。おそらく厚ぼったい花弁が白すぎるのだ。そして、その白さを際立たせている濃い緑の葉叢(はむら)にも陰影の射す余地がない。くちなしは気だるくも甘い芳香を放ちながら、たちまちのうちに黄いろく褪色してゆくのである。

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