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2009年5月26日 (火)

菜の花や 月は東に日は西に

あまりにもよく知られた蕪村さんの句である。この句を読むと、学齢に達する以前の記憶として、春のとある情景を想い出す。6歳年上の従姉(いとこ)と2歳年下の弟と3人で、近くの小川で<めだかとり>をしていた。裸足を冷たい水につけると、清冽な感覚が身体を駆け上る。笑顔と歓声がはじける。そして、時のたつのを忘れてしまう。ふくらはぎにヒルが吸いついているのに気がついて、驚きと恐れで互いの顔を見合わせたときには、あたり一面の菜の花畑が夕映えに赤く染まっていた。川から上がると、すばやくたそがれてゆく家路を追いかけられるように走ったものだった。確かに「日は西に」あったが、はたして「月は東に」あったか、今となっては確認のしようもない。ただ蕪村さんのこの句を読むと、あの日の情景がまざまざと、くっきりと眼前に浮かんでくる。豊中駅の西側、吉野通(今はその地名もない)に住んでいた頃のことである。

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